
クリニックからのお知らせ
新宿歌舞伎町|抗精神病薬の最新と“躁後”のだるさ対策【夜間診療】
抗精神病薬の最新エビデンスと、“躁のあと”を楽にするコツ
当院は新宿・歌舞伎町の夜間診療に対応する精神科です。仕事や学業で日中の受診が難しい方も、夜間の受診予約はこちら。詳しい行き方はアクセス(新宿・歌舞伎町)をご確認ください。
1.抗精神病薬の基礎:どう効く?どれを選ぶ?
幻聴・妄想・興奮などの症状を抑える薬が抗精神病薬です。多くの薬で効果は実証されていますが、眠気・体重・手のふるえ(錐体外路症状)などの出方は薬によって異なります。あなたの症状・体質・生活に合う薬を一緒に選びます。
よく使うタイプの例
- 眠気や体重への影響が比較的少なめを目指す:アリピプラゾール、カルピラジン、ルラシドン等
- 不眠が強い時に眠気をむしろ活かす:クエチアピン等
- 治療抵抗性にはクロザピン(定期採血など安全管理が必要)
注射で月1回など:持効性注射(LAI)
「飲み忘れが心配」「忙しくて通院が不規則」な方に。再発・入院の抑制が報告されており、条件が合えば初期から選択肢に入ります。
2.副作用の見方と対処
- 眠気・だるさ:内服の時間帯を就寝前へ寄せる/剤の見直しで軽減することがあります。
- 体重・血糖:食事・運動+必要に応じてメトホルミンで対策(適応は診察で判断)。
- プロラクチン上昇:月経不順・乳汁分泌など。アリピプラゾールの少量追加や薬の切り替えで改善することがあります。
- 手のふるえ・落ち着かなさ(アカシジア):用量調整・薬剤変更、β遮断薬などで対処。
- 不整脈リスク(QT):既往や併用薬がある方は、心電図や電解質も確認します。
3.“躁(そう)のあと”に続くだるさ・疲労への7つのコツ
① 睡眠と生活リズムを±30分で固定
起床・就寝・食事・外出の時刻を毎日そろえる。朝は明るい光、夜は照明と画面を控えめに。IPSRTというリズム療法も併用できます。
② いきなり全開に戻さない(ペーシング)
活動量は週ごとに10〜20%ずつ増やす。無理をした翌日は軽めに。
③ 日中の眠気は薬の時間帯・種類で調整
自己判断で止めず、医師と一緒に最適化します。
④ 週3回×20〜40分の運動
速歩・サイクリング・ヨガなど、続けやすい形で。
⑤ アルコール・大麻は控える
睡眠の質を落とし、翌日のだるさや気分の波を悪化させます。
⑥ 不眠にはCBT-I(不眠の認知行動療法)
オンライン併用も可。睡眠が整うと、気分や考えの安定にもつながります。
⑦ “早期サイン”を家族・支援者と共有
寝つき悪化、朝起きにくい、焦燥、買い物増加など、あなた専用の注意リストを作成。数日続けば受診を。
4.マインドフルネス(薬の代替ではありません)
- 短時間×高頻度:1〜3分の呼吸・足裏感覚の観察を1日数回。
- “中性”アンカー:声やイメージに深入りしない。
- 注意:不眠や違和感が出たら中止→主治医へ。MBCTは併用が安全です。
当院の特徴(夜間・歌舞伎町)
- 夜22時まで受診可:夜間の受診予約はこちら
- 薬物療法+心理社会療法(睡眠・リズム・家族支援・MBCT)を個別設計
- 持効性注射(LAI)、副作用対策(体重・プロラクチン・アカシジア・TD)に対応
参考リンク(権威サイト・被リンク用)
- NICE:Psychosis and Schizophrenia in Adults(監視更新 2025/7)
- VA/DoD 2023:統合失調症ガイドライン
- Lancet 2019:抗精神病薬32剤の比較メタ解析
- Schizophrenia Research 2021:LAIの再発予防
- 2024メタ解析:メトホルミンで体重増加を抑制
- 2024レビュー:高プロラクチン血症とアリピプラゾール併用
- 2024総説:VMAT2阻害薬とTD
- CredibleMeds:QT延長リスク分類
- Lancet Psychiatry 2017:不眠治療→精神症状軽減(OASIS)
- Ann Gen Psychiatry 2020:IPSRTの有効性
※本ページは医療情報の提供を目的としています。個別の診断・治療は診察で決定します。体調急変時は速やかに医療機関へ。